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卓がふっと笑った。
……そうだ。
俺は確かに、洋子を救いたくて動いて来たけど、それだけじゃない。
こんなところに連れて来られた自分の運命を変えたくて。
そうだ、こんなところで終わりたくなくて、命懸けでここまで来たんじゃないか。
……それに、遼さんの想いだってある。
新人君たちのことも心配だ。
ここまで来て、ブレるわけにはいかない!
「ちょっと、いつまでそこで止まってるつもり?」
むくれた封馬に、賢治は「悪い」と言って立ち上がった。
進むしかない。
「行こう」
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