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蒼牙は不機嫌そうに木製机の上に両足を投げ出した。
「逮捕だと……このボクが? そんなもの、もみ消せばいいだろ」
「費用対効果を考えると、非常に能率の悪い話です」
「じゃあ、このボクが悪いとでも?」
「爆破してしまったらさすがに総理が悪いと思います」
冷静に答える出雲の声を遮る様に、蒼牙は足をダンッと机に打ち付けた。
「ボクは悪くない!!
……ったぁ!!
痛い、変なとこ打ったあ! かかと打ったあ!
ほら、あ、ほら、何か腫れてきたし。くそっ、出雲のせいなんだからね!」
瞳をうるうると潤ませながら睨みつけてくる蒼牙をよそに、出雲は胸元からピンマイクを取り出した。
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