第21話

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「それは俺も感じた。生ゴミのような……なんだろうね? あの臭い」 「工場と同じ臭いがしたでゲス」 工場? うちの豚肉工場のことか? 「まさか! 豚肉の悪臭ってこと? クーラーボックスに入れた肉だって臭わなかったのに」 「それよりも、もっと臭い……そうでゲス! 腐敗臭に似ているでゲス!」 「え、だって仮にもシスターだよ? なんの腐敗臭……?」 会話をしていると、お酒や食事を楽しむ人々が眼に入る。シェフが真ん中で切り刻むローストビーフが、とても美味しそうだった。 「信介さーん! 遅いわよーこっちこっち!」 「絵恋さんが呼んでいる。犬飼さん、そのことは忘れて今を楽しみましょう! 可愛いシスターもいましたよ!」
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