第21話

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「そこのボーイさん。それ、悪いけど全部頂戴! お盆ごと」 「え! あ、はい。どうぞ」 黒服の男からお盆ごと酒を取り上げ、急いで有沙の立つテーブルへと運んだ。 「有沙さん。お好きなモノをどうぞ」 「信介! ワオ! あんた、気が利くね」 えへへと照れ笑いを浮かべたが、どうしてもチラチラと信子の方を見てしまっていた。 「えーれん」 「秋雄さん!」 「一通り落ち着いたところで、こいつらがどーしても紹介しろしろって、うるさくってさ」 秋雄の友人?  おいおいおい連れて来るなよ! そういうのは個人プレーでやれよな! 紹介は俺だけのはずだったのに!
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