ずっそばスペシャル♪

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「璃子、そんな端っこじゃなくて、こっちにおいで」 甘めの声で、あたしの背中に声をかけた。 「夫婦なんだから」 恥ずかしさで戸惑うあたしに、さらに追い打ちをかける。 「……はい」 ドキドキしながら、背中を向けたままゆっくりとアヒル歩きで向かう。 「ほらっ」 同時にタオルの上から、おなかに回された腕が、グッと抱き寄せる。 浮力で浮いた体は、いとも簡単にすぅーっと引き寄せられ、あっという間に和也さんの腕の中に納まった。 「体が、冷えてる。よく浸かって」 和也さんの胸が、背中にピタリとくっつく。 「だ、大丈夫だから」 今更ながら抵抗しようと試みる。 「ほら、じっとして」 耳元でささやく声が、一瞬で、あたしの動きを封じ込めた。 背中から、抱きしめられたまま、小さな子供を無理やりお湯に浸からせてる状態。 なんだか可笑しくて、クスッと笑った。
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