5016人が本棚に入れています
本棚に追加
「それなら、あの時も、ねぇ優輝」
冴子さんが、すかさず話を広げる。
「あぁ、橘の時だろ?冴子」
同級生コンビの見事な阿吽の呼吸で、優輝さんまでもが、加わる。
「そうそう!あれね!」
「由香里が、『璃子が他の男に取られますよ』って、煽る、煽る」
「優輝さん、やめてくださいよ。私が悪者になるじゃないですか!」
急に会話に引きずり込まれた村上姉さんが、ここぞとばかりに暴露する。
「いやぁ、あの時の由香里は、まさに水を得た魚のように、イキイキしてたね」
「まぁ、確かに、認めますけど。あれは、優輝さんの業務命令に従っただけです!」
村上姉さんの慌てた弁解に、みんなの笑い声が響く。
最初のコメントを投稿しよう!