女神の口

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「申し訳ありませんが、本当に知らないのです。」 こんな時に、なぜそんな話を?…管理人の顔は明らかに不信感を表していた。 「風間様は、自殺でないとすれば、誰かに殺されたのでしょうか?…一体、誰に?」 それは警察の仕事だが、連絡の取りようもないこの状況では、どうしようもない。 「管理人さん…、この館に宿泊している全ての人間を集めて下さい。こんな状況ですから、拒否は出来ないはずです。」 私も鳥澤に同意した。 殺人鬼はゲーム参加者の中にいる。 ならば、敵を知る必要があるのだ。 「宿泊客の中に、彼女を殺した犯人がいるかもしれませんしね?」 管理人の心は鉄面皮からは読めないが、確実に動揺したはずだ。 彼は「承知いたしました。」と静かに頷く。 もちろん、貴方も怪しいことに変わりはないけどね。…それは言わないでおこう。 「では、食堂に集めて下さい。私達は先に行ってます。」 そう言って、管理人を急かした。 私は食堂に向かうふりをして、まだ確認していない部屋を探すことにした。
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