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風間が死に、食堂には8人の人間が集まった。
「確認します。…管理人さん、ここに集まった以外の人間は、他にはいませんね?」
「はい。」
私は一同の顔を見渡した。
「私と鳥澤。そして、管理人さんが風間さんに会ったのが、今から1時間ほど前です。その時の皆さんの行動を教えて下さい。」
自分でもバカバカしいと思うが、一応聞いてみる。
皆、思った通り、部屋にいたと答える。
この質問に、意味などないのだ。
「気を悪くしないでね。…芦原さん、貴女が第一発見者ということよね?貴女はなぜ、浴室に行ったの?」
芦原の肩が、ピクッと動いた。
「そうね。私が最も怪しいわよね。…信じてもらえるか分からないけれど、私は例のバラバラ殺人事件の手がかりを探していたの。その途中で彼女…風間さんを見つけて…。」
声が震えている。
「ふうん。それって、昔の事件なんでしょ!?手がかりなんて、今さらあるわけないじゃん。」
カトリーヌがピシャリと言った。芦原を疑い始めたのだ。
「貴女、そうやって怯えたふりしてるのも、本当は演技なんじゃない!?あたしの友達にもオカルトマニアがいるけど、死体の写真なんか、食い入るように見てるわよ。」
「酷い!それはオカルトではなく、ただの死体愛好家でしょ!?変態と一緒にしないで!!」
芦原と、カトリーヌがにらみあう。
今は仲たがいしている時ではないというのに…。
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