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「とにかく、皆さんの行動は分かりました。…質問を変えますね。この中に、風間さんと知り合いだった人はいますか?」
皆、首を横に振る。
「管理人さん。あなたは風間さんのご職業を知っていましたよね?」
「実は、オーナーから、以前からしつこく連絡を取ってくる、画廊の女性がいると聞いてはいました。宿泊客名簿から、彼女がその画廊の方だと知りました。」
管理人はスラスラ答える。自分が疑われてはかなわない、そう思っているのだ。誰でもそうだろうが。
「画廊ねぇ?」
鳥澤が呟く。
「さっき、管理人さんにも聞いたけど、ここには価値のある作品はないんでしょ?売れない芸術家ばかり住んでいたと聞くし。」
「…そんな事はないと思う。」
芦原が遠慮がちに口をはさんだ。
「私はオカルト系サイトでここの存在を知ったのだけど、実は死んでから有名になった芸術家もいるのよ。例えば、この部屋のホラーチックな彫刻なんか、マニアの間では結構人気なの。」
「オーナーは決して売るつもりはないとのご意見ですが。」
管理人が補足する。
「風間様が目をつけておられたのは、絵画ですね。…自身の作品は残念ながら価値はないものの、贋作を描かせたら、素晴らしい才能の画家がいたそうです。」
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