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「贋作ねぇ。彼女、そんなものをどうするつもりだったんだか。」
鳥澤はニヤニヤ笑う。
「あんまり、褒められた商売じゃなさそうだね。」
「…死んだ人を悪く言うもんじゃないわ。今のところ、彼女を殺す動機のある人はいないというわけね。」
やはり、風間はゲームに巻き込まれて殺されたと考えていい。
だとすれば、このゲームを迅速に理解する必要がある。
私は覚悟を決めた。
「皆さん。…皆さんの部屋に、カードがありませんでしたか?動物の描かれた奇妙なカードです。」
「カード?ああ…」
少年が頷く。
「あれは何ですか?あまり愉快なものではなかったけど。」
まずは、一人。
「あのカードは大事に保管して、決して他の人に見せたり、内容を教えてはダメよ。」
「…なぜですか?」
私は少年の目を、まっすぐ見つめながら警告する。
「命に関わるからよ。…信じるかどうかは自由だわ。でも、信じたほうが、得だということは確かよ。」
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