11人が本棚に入れています
本棚に追加
私達が向かうと、芦原が廊下の上を這っていた。
腰が抜けたのだろう。
「ああ…あひっ…あひにっ…たふけ…!」
彼女を助け起こす。
可哀想に、身体がガタガタと震えている。
「落ち着いて…何があったの?」
私の腕に、がっちりと爪を立てる。背中をさすると、やがて荒い呼吸がおさまった。
「お風呂…浮いてるの…たぶん、あの子よ。名前は分からない…。」
それを聞くと、鳥澤が弾かれたように飛び出した。
管理人を呼びに言ったのだ。
私は、芦原に肩を貸して食堂に向かう。
「ここにいて。すぐ戻るから。」
「三神さん、ダメよ。あれを見てはダメ!酷いもんよ…。」
私は、頷いた。
まったく、オカルト・マニアが聞いてあきれる!
私は、鳥澤と管理人の後を追いかけた。
最初のコメントを投稿しよう!