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「このお菓子ー、初めて見るけど美味しいわー」
「………えっ?」
へっ?
サリエ「あらー、ラース君ー。お菓子ご馳走になってるわー」
サリエさーーん!?いつの間に……
魔王さんの方を見ると、「スマン」って顔してた。そんな顔すんなよ…怒るにも怒れないじゃないか……
サリエ「だって暇だったんだもーん」
だもーん、じゃないよアンタ
……ったく
サリエ「所でー、さっきからこのシールドに色々な攻撃しているあの人達はー?」
おい勇者逹、シールドを壊そうとしてるのは解るが……何で一人一人別々の所で攻撃してんだよ。普通は一点集中じゃないのか?
サリエ「貴女は食べないのー?美味しいわよー」
「えっ?あっ…ありがとうございます…」
突然のサリエさんの登場に戸惑っている獣人の女の子。サリエさんに茶菓子を出され、オドオドしながらも受け取る
サタン「ザグレブもいいか?」
あ、忘れてた
ラース「別に構わんよ」
サタン「ザグレブ!」
ザグレブ【ハッ!!】
ザグレブが来るとアイツらの相手が居なくなるから……
ラース「《我の影よ、望みし者の姿を写し、我の魔力を糧に形を成せ。『ドッペルゲンガー』》」
呪文を唱えると俺の影が後ろに広がり、影から黒い何からが競り上がる
ラース「二割で良いかな?」
自分の全魔力の二割ほどを影に流すと、黒い何からがぐにゃぐにゃと変形しながらやがて人の形となっていく。やがて人の形がはっきりしていき、勇者一行と瓜二つの影人形が出来上がる
ラース「遊んでやれ。ただし、絶対に殺すな。………行け」
ギン!
俺の言葉に影人形の目が紅く光り、本物の勇者一行へ飛んでいく
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