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白い砂時計の中の白砂が全部下に落ちると、獣人の女の子を包んでいた淡い白い光が消える
「…!!傷が!治ってる…?!」
獣人の女の子の身体中にあった打撲傷が綺麗さっぱり無くなっていた
ラース「『治した』んじゃない、『元から無い状態に戻した』んだ」
「えっ?」
ラース「対価・経験の引渡。対象・ラース」
俺がそう言うと獣人の女の子の頭上にあった白い砂時計が黒く染まり始め、禍々しい黒い砂時計となる。その砂時計がスーッと移動し、俺の頭上に止まる。そして黒い砂時計が半回転し、黒砂が落ち始めると
ラース「ぐっ……うぐぁっ……」
俺に物凄い快感が押し寄せる。と、同時に身体中に傷という傷が現れる
……ヤ…ベェ、意識…が飛び…そうだ…
「えっ!?何で…?!」
サリエ「サタン様!これは……」
サタン「『歪んだ砂時計』……禁忌魔法の一つだ。対象者の時間を、例え死んだとしても戻す事が出来るという…ただし、それ相応の対価を支払わなければならない。多分ラース殿は、半年間彼女の奴隷として受けた経験を無かった頃まで戻す代わりに、今対価としてその経験を自分が体験しているのだろう…」
「そ、そんな……」
ラース「ううっ………ぎぎっ…はっ、あっく……」
暫くして、黒い砂時計の中の黒砂が全部下に落ちると
ラース「かはっ………、ふうっ」
先程の快感が嘘のように無くなった。と、同時に黒い砂時計が煙のように消えていった
ラース「あれ?傷が」
サリエ「私が治しておきましたよ」
ラース「あ、どうも~」
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