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ラース「おーい魔王さん」
サタン「……………」
ラース「……おい!」
デコピン!
バチン!
サタン「痛い!……ハッ!!な、何だ?」
ラース「宝物庫の門番さん、どのくらいの強さなの?」
サタン「ソヤツならザグレブよりは弱いがそれでもこの城の中では強い方だぞ。………ん?」
魔王さんも気が付いたか
ラース「君。ちょいと聞くけど」
「んぐっ?」
余程腹が減っていたのだろう、皿に乗っていた茶菓子がほとんど無くなっていた。代わりに獣人の女の子のテーブルの所には茶菓子の袋が散乱している
「…ゴクン!フゥ~、何でしょうか?」
ラース「敬語はいいよ。宝物庫の扉にいた門番さん。勇者一行はどうやって倒したの?」
「門番さん?……あぁっ!それは最初に勇者が先制を仕掛けたんだけど、何故か落ちてあったバナナの皮を踏んで顔面から転倒して気絶して…」
勇者……
この話を聞いてアイツの事を思い出したのは言うまでもない
「それから、気絶した勇者を下がらせて彼女達が…その……私を盾にして戦っていたら、門番さんが「メンドクサ」って言った後、突然倒れて「ヤラレター」って言った後に鍵を渡したの」
門番さん……
サタン「アヤツは強いが面倒臭がり屋だからな……」
さてと、納得した所で
ラース「君。…名前は?」
「……アーリィ」
ラース「じゃあ、アーリィ。君には3つの選択肢がある」
アーリィ「………3つ?」
ラース「まず一つ、あの勇者一行と一緒に、俺達と戦うか」
アーリィ「……………」
ラース「二つ目、何もしないでこのまま勇者一行が無様に負けるのを見ているか」
アーリィ「……………」
ラース「そして3つ目、
両親の元へ帰れる方法を知っている俺に頼むか」
アーリィ「!!」
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