・ハルキⅠ

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「大丈夫、ハルキはみんなにチクらないから。ほら、背中向けろよ」 …噂話をする友達がいないだろって言いたいのか…? とは、面倒臭いので口には出さなかった。 「終わったぞ」 そう言われて、僕はシュウに向き合った。 僕みたいな女顔ではなく、切れ長な目と高い鼻を持つ男らしい顔。 同じ歳なのに、僕より頭ひとつ大きく、体格のいい、高校生みたいな見た目。 「何だよ、俺が男前だからって見とれんなよ」 シュウは、大きな喉ぼとけを上下しながら言った。
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