はぐれ小狼 「城坂 千」

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 答えは、是か非か。恐らく、そのどちらかになるだろう。  だがね。君たち。  もっと良く、考えてごらんよ。  この広い世界で、偶然出会って、話をして、別れる。  その必然性と偶然性の最中で、一体何が行われているかを。  そこでは人は、人で有れているのかということを。  とまあ、哲学者ぶって話をしてみたわけだが。  俺にそんな才はない。というか、権利がない。  俺がお説教調で人に話せることなどないし、そもそもしたいと思わない。  無意味だ。そうだろう?  そうじゃなくても、俺にとっては、そうなんだ。
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