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亜美は柔らかく微笑んで、薫にピタリと寄り添った。
「ねっ、薫の首と肩の間に、私の顔がピッタリ入る。まるでジグゾーパズルみたい」
「え?……うん、本当だ」
小さく頷いて額にキスをした薫に、亜美はウフフと笑って、天窓から見える星空を眺めた。
「薫とこうして並んで星を眺められるって凄くロマンチック。二人の大切な夜って感じだね」
「できなかったけどな」
自嘲気味な笑みを見せる薫に、亜美は「ごめんごめん」と手をかざした。
「きっと『そんなに焦るな』ってことなんだと思う。
私はますます薫が大好きになったよ」
そう言った亜美に、薫は頬を赤らめ、ギュッと抱き寄せた。
「亜美、かわいいよ。もう、たまらない」
「薫……」
そう漏らして亜美はそっと目を閉じて自分からキスをすると、唇が離れると同時に今度は薫がキスをして来た。
「キスの応戦」
「本当だね」
2人はクスクス笑い、まるで小猫がじゃれ合うように抱き締めあった。
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