【旋 律】後編 第十三章

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  亜美は柔らかく微笑んで、薫にピタリと寄り添った。 「ねっ、薫の首と肩の間に、私の顔がピッタリ入る。まるでジグゾーパズルみたい」 「え?……うん、本当だ」 小さく頷いて額にキスをした薫に、亜美はウフフと笑って、天窓から見える星空を眺めた。 「薫とこうして並んで星を眺められるって凄くロマンチック。二人の大切な夜って感じだね」 「できなかったけどな」 自嘲気味な笑みを見せる薫に、亜美は「ごめんごめん」と手をかざした。 「きっと『そんなに焦るな』ってことなんだと思う。 私はますます薫が大好きになったよ」 そう言った亜美に、薫は頬を赤らめ、ギュッと抱き寄せた。 「亜美、かわいいよ。もう、たまらない」 「薫……」 そう漏らして亜美はそっと目を閉じて自分からキスをすると、唇が離れると同時に今度は薫がキスをして来た。 「キスの応戦」 「本当だね」 2人はクスクス笑い、まるで小猫がじゃれ合うように抱き締めあった。  
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