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「あの…?」 黙り混んだ男の人の顔を覗きこむように頭を下げたその時、聞こえてきたのは静かな店内に響きわたるほどの笑い声だった。 「あはは、"コトちゃん"は面白いですね。」 「その呼び方は…っ」 「駄目、ですか?」 「駄目です。」 笑われた事によるものか、マスターが呼ぶ呼び名で呼ばれた事によるものか。 顔が熱くなって、返事にも力がこもる。
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