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「可愛らしいですね。」 「名前負けしてるってよく言われます。」 名前を誉められるなんて小学生の頃が最後だったか。 それからは名字で呼ばれてばかりだったからなんだか照れ臭い。 「名前もですが、貴女もですよ。コトハさん。」 「…っ。」 危うく、口に入れたばかりの雪待月を吹き出すところだった。 「な、何言って…っ」 「おや?顔が真っ赤ですね。」 「そんな恥ずかしい台詞よく言えますね。」 呆れたような言い方の私を、男の人はきょとんとした顔見ていた。 「…恥ずかしい、ですか?」
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