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「…まだやってないよね。」 一度立ち止まりそう呟くと、鞄の中から出したイヤホンを付けながら駅の方へ歩みを進める。 "何も聞きたくないと耳をふさいだ。 何も知りたくはないんだと目をとじた。 白い霧はきれ 黒い霧が溢れ 闇がいっそう深くなる。 ふさいだ耳が全ての音を遮断する。 とじた目が、その先の光さえ消してしまう。"
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