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「お初にお目にかかる」 病室のドアを開け、堂々と入る黒ずくめの男が居た その瞬間一瞬で春莉は身構えた 「そう身構えないで頂きたい」 男は口調とは裏腹に武器を取り出していた 対して春莉は武器がない 現在AWS認証中という状況だった 「つまり無防備か」 春莉は呟いた 対して男の武器は真っ黒な短剣だった 「そんな甘い事なんてないっスよ」 遊莉の声が聞こえた瞬間布団を貫き金属が弾かれる音が聞こえた だが、男はその投擲物を弾いた 「やるな」 遊莉は両腕をかかげた 「システムスターティング」 《使用者遊莉…『承認』使用武器・神楽参、浮雲顕現します》 遊莉の両の小太刀が握られていた 「私の武器貸してやるっスよ」 「頼む」 武器を握る遊莉は若干拗ねていた 「神楽参か浮雲どっちが良いっスか?」 名前的に 「神楽参を貸して欲しい」 「ほら」 くるくると回しながら投げた 「助かった!」 受け取った瞬間踏ん張り男に切りかかった 「ほう?」 男は短剣でそれを受けた 「やああああ!」 春莉は勢いを殺す手前でさらに踏ん張り男を病室から殴り飛ばした 男はそのまま通路の壁に叩きつけられ、気を失ったかのように見えたがそのまま走り抜けた 「仕留め損なったか」 春莉が病室を出た途端自分の遊莉の病室の入口の天井が崩れ落ちた 「いやっほー!フールだよおおお!」 「なんスか!アンタ!?」 春莉には見えないが病室の向こうにはピエロのような何かが居た 「おい!」 「こっちは大丈夫だから!アイツを追うっス!」 春莉は唇を噛んだ 「すまない!任せた!」 春莉は漆黒の男を追った かくして、二人の戦いが始まった 最強の破壊力を持つ道化、愚者Vs遊莉 謎の黒ずくめの男隠者Vs春莉 この戦いがこの物語の始まりの鐘を鳴らす
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