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「照明が潰されている?」 春莉がふと思ったことだった ひゅん! と風を切る音がきこえた瞬間春莉の体は反射的に動いていた 小太刀でそれをギリギリで弾いた 「この短剣」 あの黒い短剣だった 「…マズイな」 完全にあの男の術中に嵌っていた この暗闇はこの黒い短剣を活かす最大の地では無いだろうか? 「遅い」 黒ずくめの男がもう既に背後に迫っていた 「ッ!」 春莉は男の振り下ろす短剣を小太刀で受け、それを流し更に踏み込んで小太刀を振り下ろしたが男の身軽な動きは小太刀から逃れ闇に消えた 「速いな」 この場合天楼があれば詠み桜を使えるが小太刀では撃てない 一つの例外を除いてだが 詠み桜は太刀の長さを最大限に活かし放つ技だ 再び風を切る音が聞こえたが、再びそれを弾く その瞬間男が目の前に迫っていた 「え?」 男の一閃は首を狙った技だった だが春莉はそれを間一髪で交わしたが頬に赤い筋が走った 「失敗したな」 春莉もその瞬間に踏み込み、男の懐に入っていた 詠み桜-浸透- 春莉の刃が男の体に触れた瞬間男の背中から鮮血が弾けた 「ぐあっ!」 男はそのまま倒れた
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