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春莉は朝海から刀を受け取り、刀を抜いて見せた 「手入れはされてるな」 「ああ、君が使うと思ってね」 「これが最後だ」 春莉は刀を構えた 「システムスターティング」 《使用者遊莉…『承認』使用武器・神楽参、浮雲顕現します》 遊莉にしか聞こえない脳内音声が響いた途端両手には小太刀が握られていた 「それ、どうやって出してるんだ?」 「アンタが負けたら教えてやるッス!」 遊莉は春莉に躍りかかった 「遅い」 遊莉が右の小太刀を横に薙いだが、完全に読まれていたらしく刀の柄で受けられ、鋭い一太刀が遊莉を引き裂いた 遊莉は体を切り裂かれる感覚に襲われ、激痛の余りのたうち回った 「峰打ちだ」 春莉がそう言ったのを聞いた遊莉は春莉の刀を見た 刀は返されていて、自分の体からも血など流れてなかった 「まだ、負けてないッスよ!」 遊莉は痛む体に鞭を打ち立ち上がった 「そうか…私から行くぞ」 遊莉に見えたのは春莉が脇構えを見せ、腰を低くしたまでだった その瞬間遊莉の背後には既に春莉が居た 遊莉は振り返る勢いを利用し、両の小太刀で突きを見せたが、春莉の白刃に見事に押さえ込まれていた だが、こんな状態ならば春莉の方が圧倒的に強かった 詠み桜-関貫- 春莉は前に出た右足を一気に踏み込んだ そして生み出された力は当然刀に流れていく そのまま強烈な力が加わった刀は小太刀を弾き、遊莉の頭を目掛け、真っ直ぐに切り進んだ 「エフェクト!」 『発動後の負荷に気を付けてください』 その瞬間遊莉は春莉から距離を開けていた 「ダルいんだ。早く終わらせよう」 「うるせーっす!」 ダルそうに刀を構える春莉に遊莉は吠えた 朝海も春莉も遊莉すらも春莉の勝利を確信していたが、この戦いの結末は意外な終わり方を迎えた
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