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「シオ、起きて」
この声で目の覚めない朝は無い。
「おはよう、恭」
カーテンを開ける恭の背中にそう投げかければ、眩しいほどの笑みを浮かべて恭が振り返る。
「おはよう、今日の朝食はクラムチャウダーだって」
朝日を浴びる彼の姿は、眩しすぎて直視できないほど。
「シオもそろそろ、自分で起きれるようにならないとね」
恭の意味ありげな台詞に詩織は眠たい目をこすりながら首をかしげる。
「どうして?」
そう聞いたのに、恭から返ってくる言葉は、
「早く着替えないと、鈴花さんの雷が落ちちゃうよ?」
なんて言われて、詩織は「きゃっ、今何時?」とベッドから飛び降りた。
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