友田直樹

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いや、俺が今しなくちゃいけないのは、そんな話じゃないんだった。 『先生?今どこですか?』 「うん?家」 『そこ、すぐに見つかりますよね?』 呆れたような声の綾 俺だって、ココで待ってたくて待ってたんじゃねぇんだよ だから、そんな話してる間に早っ帰ってこいよ綾。 ふと時計を見ると、けっこう時間がたっている。 大人しく仕事してりゃよかったという綾。 そんなこと言うなよ。 俺、お前と飯食うために怒られること覚悟で帰って来たんだぜ? なのに、 『私、竜くんとそこで合流予定なんですけど?』 はっ? じゃあ、今こっちに竜が向かってるってことか? 見つかったらまずいじゃん。 『外で2時間くらい潰せます?取りあえず竜くんが帰ったら連絡しましょうか?』 時間を逆算する。 うーん。なんとか間に合う。 渋々、今すぐにでも会いたい気持ちを押さえて俺は家を出た。
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