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なのに、店内にはいるとちゃんとスタッフに指示して、奥のVIP席を用意するあたりは、さすがだと感心する。
少々扱いが面倒な面もあるけど、頭の回転と人への気遣いは人並み以上だから、斎藤に任せておけばまず間違いはないと思う。
お茶と同時に数点のアクセサリーが運ばれてきた。
そのどれも綾のイメージにピッタリだ。
「どれも綾ちゃんのイメージに合うと思うわ。後はご自分でじっくり選んでちょうだい」
「ありがと」
「ちょっと!友田ちゃん熱でもあるの?アナタからお礼の言葉が聞けるなんて、今日は雪でも降るんじゃないの?」
ギョッとした顔をする斎藤。
おいおい、俺ってどんなキャラだよ。
「アナタ綾ちゃんを手放しちゃダメよ。ここまで短期間にアナタを変えられる子はもう他にはいないと思うわ」
真っ直ぐ向けられている視線は、真剣そのもの。
言われなくても分かってるっつーの。
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