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「じゃ、帰るか」
そう言って立ち上がる宮城に詩織はなにか言いた気に見上げる。
「……なんだよ」
「あ、いや、だってこういうのは早いほうがいいかなって」
遠慮がちにそういう詩織。
だから宮城は呆れるように笑って。
「ガキじゃねぇっつたろ?」
「だ、だって――」
「それに」
詩織が立ち上がろうとすると宮城の強い口調に押されて、またソファにポテッと座る。
「こんな格好で行く馬鹿がいるかよ」
そう言われて自分の姿を見れば、納得してしまう。
「うん、そだね。じゃ今度! ね?」
そう言って同意を求める詩織に宮城はクスリと笑って、
「そうだな」
と彼女の頭をポンポンと撫でた。
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