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【美希Side】
私は体育館から飛び出し、教室に走った。
貴島先生は救世主だ。
『眼鏡を貸してみろ』
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい――!
バレたのかな?
試合中、眼鏡が飛んでアランとバッチリ目が合った。
アランがわざわざ私を居残りさせ、グダグダ言っていたのは、私の顔を確かめたかったから?
教室に入ると、クラスメイトの視線が一斉に私に向く。
「美希、顔真っ赤だよ。熟れたトマトみたい。滝沢先生に告られたの?」
「ば、ばかなこと言わないで。滝沢先生に告られるわけないでしょ。眼鏡が落ちて歪んだから、直してやるって言われただけだよ。それと、球技の時はコンタクトにしろとか、わけわかんないことをグダグダ注意されただけ」
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