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俺は悪酔いしたみたいだな。
美希が葉月に見えて来た。
ふしだらな教師だ。
美希にキスをしているのに、葉月とキスを交わしているみたいな錯覚にとらわれる。
あかん、サイテーや。
唇を離し、美希の首筋に顔を埋める。耳の後ろ、美希の一番感じる場所。キスを落としながら舌を這わせた。
美希の甘い声を聞きながら、首筋にキスをする。俺の刻印を残すように強く吸う。
「ひゃああ、やだ、アランダメダメ、離れて」
美希が突然暴れた。
手足をバタバタさせて、俺を殴る。
これは…賭けだな。
この刻印が葉月になければ、俺の被害妄想は晴れる。
もしも…
葉月の首筋にこの刻印があれば、俺は有り得ない現実と向き合うことになる。
一か八かの賭け。
被害妄想から解き放たれるために、俺は美希の首筋に吸血鬼のように吸い付いた。
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