覚悟を決めるその日まで

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ーーー本部ーーー 「もう一度聞こうか。君はあんなところで武器も持たず何をしていたんだい?」 アテナが不思議そうに、そしてどこか疑いを持ったような目で見てきた。 俺は今の自分の状況をきちんと話すことにした。 「はい。長く寝ていたような気がします。目が覚めるといきなり戦場のど真ん中で……戸惑っていたところでアテナさんに出会いました。それ以外は何もわかりません。」 「そうか…………ならば1つ問おう。君はこれからどうするともりなんだ?」 どうするつもり?俺はいったいどうすればいいんだ。考えてなかった。無責任すぎるのはわかっている。今回はアテナという親切な人に出会っていたものの、さっきのいのりと言う奴に先に会っていたら今頃死んでいたかもしれない。 「まだ………決まってないです。」 フッ………どこかアテナさんが笑った気がした。 「ならば、ウチに来るか?あの場で出会ったのも何かの運命だったのだろうさ。なに、悪いようにはしないよ。ただ1つ、戦争になったときには我が隊の一員として戦って欲しい。それだけだ。どうかい?」 「いいんですか?」 「構わんよ。こんなところで君を放置するわけにはいかないよ。ここに入ったからには 安心しろ。何があってもボクは必ず君を守るよ。だから君は安心して戦ってくれ。」 この人はとんでもない人かもしれない。 この人の目には迷いがなかった。何処か全てを見透かしたような目だった。この人になら着いていける。そんな気分になった。 「精一杯頑張らせていただきます!!」 できる限りの大声で答えた。 「そうか。それは良かった。それでは我が隊のメンバーを紹介しようか。」
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