第1章 あんた、嫌い!

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「な、なんで私………………他の子と帰った方が良いよ…?」 「なんで?ってあ、遠回しに断られてる…?ぅわ、ごめん…。」 笑顔だったその顔が急にしょんぼりするので反射的に 「ちがっそうじゃなくて、断ってる訳じゃなくて!」 それを言ってしまった為に、咲良は掴んだままのさくらの腕を引いて教室を飛び出して、 「じゃー帰ろっ!」 と笑顔で言った。 「…え、ちょ、良永く…」 「じゃあ走ろう!」 と咲良はさくらを引っ張りながら走り出した。 「ぇええええええっちょっとおおおおおお!!!!!」 走り出した咲良は止まらない。 下駄箱までまっしぐら。 教室の方から感じる目線にさくらは怯えつつも振り払うことなく、ついていった。 そして、小声で 「………………明日覚悟しとかないと………………」 と言って、小さく笑った。
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