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そんなある日、うちのクラスに転校生が来たんだ。
「良永咲良でーす。よろしくお願いしますー。好きなー食べ物はー、ハンバーグチーズカレーですー。」
きゃぁあっ///
と、女子の黄色い声が上がる。
綺麗な顔立ちで、深く、透き通った瞳。。。
ああ、ああゆう人が人気者に相応しいんだね。
なんか…………………。
ぼーっと色々考えながら窓の外を眺めた。
そんなさくらを良永咲良は見つめていた。
――――――
キーンコーンカーンコーン……
チャイムが鳴り、皆一斉に立ち、さようなら、と先生に向かって言うと、女子も男子も咲良に向かってきた。
「咲良くん一緒に帰ろうっ♪」
「良永ぁっ、ポ●モン見てる?」
「誕生日いつー?」
皆は咲良に夢中だった。
さくらは、興味も何も持たず、仲の良い娘に先帰るね、とだけ言い、帰ろうとした。
教室から出ようとした矢先―…
後ろから誰かに腕を捕まれた。
その相手は満面の笑みで、
「一緒に帰らない?もちろん二人でっ♪」
と、言ってきた。
「…よ、良永…くん?」
教室は空気を読むかのように静まり返った。
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