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** ???サイド **
僕がこの森に来て、いったい何日が経ったんだろう?
今のところは木の実や泉の水でどうにか生きているけど
たまに遭遇するモンスターから必死に逃げなきゃいけない時もあって
疲れたよ…
ドカッと木の根元に座りこんで項垂れた。
伸びきった前髪が揺れる
あぁ、思い出すや
「お父さん…お母さん…どうして僕を牢屋なんかに入れたの?」
暗くて冷たい部屋。
ジャラリと引きずる鉄の感触。
「みんな、なんで僕に魔法をぶつけてくるの?」
痛いよ…やめてよ…みんな、そんな目で見ないで!
お父さん、お母さん、妹、友達
名前を呼ぶ度に打たれた。
でも、痛いの全部
我慢してれば、また優しいみんなに戻ってくれるって思ったから。
だけど…
「僕は要らない子なの?」
捨てられちゃった…。
耳を澄ましても
聞こえるのは、木々のざわめきと獣の鳴き声だけ。
「私たちを親と呼ぶな、穢らわしい魔盲の子供め!!」
お父さん
魔盲だと生きてちゃいけないの?
?「僕は要らない子?」
でも、生きたいっ・・・・誰か
?「たす…け…てっ!!」
《 ブンッ ドゴン 》
** サイドEND **
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