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「海が見えてきたね……今日はレインボーブリッチに花火も上がるらしいの。撮影があるみたいよ」
「へぇ……詳しいんですね。絵恋さん」
俺はハンドルを切りながら、辺りにも注意を配った。
自慢じゃないが、デートなんて満足にしたことがない。絵恋さんの話には興味津々だった。
まるで絵恋さんと擬似デートを繰り広げているようでもあった。
バックミラーを覗き込むと、秋雄がこちらをジッと見ている。昨日の事は内緒と言わんばかりに。
俺だって揉め事は嫌だ。言うはずないじゃないか……。
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