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「それはおめでたいこと続きですねぇ! 幸運の女神が貴方に微笑むのも頷けます! 最後にお名前をお聞かせ願えますか?」
「……なんだか恥ずかしいですね。竹下です、竹下秋雄です」
秋雄は後頭部をボリボリと掻き、司会者から目録を受け取った。
「それでは竹下秋雄さんに今一度、盛大の拍手をお送りく下さいませ!!!!
おや? どうしたんだ!」
場内の大きな拍手が、ざわめきと動揺に一変した。司会者が秋雄の名前を呼び上げると、照明が一斉に消えてしまったのだ。
停電か? ……いや、まさかとは思うけど――。
「……おい双子、ちょっと様子が変だよな?」
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