気になるアイツは……。

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「要するに幼馴染の延長って事よね?」 所詮そういうとこだったんだよね。 幼馴染との恋愛って、ロマンも何もないのかもしれない。 「何が言いたいんだ?」 いつもより低めのトーンで晴人は言う。 怒ってる……? 「あたし、昨日ずっと考えてたの。 お互いどういう存在なのかなって。 結局答えが出なくってモヤモヤしてた」 いい機会だったのかもしれない。 告白されて浮かれてたあたしにいい薬になったのかもしれない。 あたし考えてた。 あたしにとって晴人はどういう存在なのかって。 そして晴人にとってあたしどういう存在なのかって……。 「どういう意味だ?」 相変わらず低めの声で晴人は言う。 「奈々にも言われたんだ。 『今更』ってさ。 その意味、考えたの。 傍にいるのが当たり前の存在で恋愛対象になってたのかなって」 傍にいて当たり前。 あんたなんかと思いつつ、傍にいてくれないと不安だった。 あたしがいじめられてた時も傍にいてくれてて……。 気付いたらいつの間にかいじめられなくなって晴人とバカやって呑気に過ごしてた。 あたしにとって晴人は……ヒーローだったのかもしれない。
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