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「今入ってきた資料によりますと、彼女はヤンデレヒロインなのです!」
ざわつき始める教室内。フレイはといえば頭を抱えて「うわああああああ」と発狂している。
「彼女はヤンデレヒロインなのです! 一見したところ、普通の女の子ですが好きな子の足を燃やしてしまったり! 生活の全てを管理しようとしてしまったり! 私だけを見て欲しい! そんな思いがいきすぎたヤンデレヒロインなのです!」
「違っ! 私ヤンデレなんかじゃないよ! そう病んでなんていないもの! ただちょっと恋をすると頭が一杯になっちゃって!」
「いやガチじゃねーか」
団長の言葉にフレイは「次は気をつけますから! 携帯電話のチェックやスケジュール管理くらいにとどめますから!」と懺悔のように縋り付く。
「大丈夫ですよフレイさん! それが貴方の属性ですから! 属性と言えばなんでも許される、そんな世の中!」
妙の言葉に、フレイは驚いたように「えっ」と声をあげる。妙は続けて「ヤンデレ、いいじゃないですか! ブームは去ったとはいえまだ需要はありますよ! 要は読者にインパクトを与えたもの勝ちなのです!」と宣言した。
フレイは妙に「師匠!」と声をあげて抱きつく。それを見ていた山吹色のロングヘアーをポニーテールにした赤と黒のオッドアイの女性は、「ヒーローがかわいそうだけどね。それより何よこの展開」と呆れたように小さく呟いた。
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