ヒロインの属性で住み分けをしましょう

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「ハーッハッハッハ!! 次は私だな! 私の名は――」 「はいはい、イツキちゃんは所謂変人系ヒロイン枠ですね」 「ちょっと待て」  イツキ・リュードはそう言って流そうとした市川妙の肩を掴む。バレッタ少女はニコッと笑い「しかし彼女は実はギャップ萌え少女なのです!」とずびしっとイツキを指差す。 「え」  口をポカンと開けて動揺しているイツキに、妙は続ける。これが彼女の部屋です! と。 「嫌ぁあああああやめてえええええわたしの部屋だけはやめてええええええ!!」 「つーかなんで妙ちゃんその写真持ってんだろ」  その写真には可愛らしいたくさんのぬいぐるみと薄いピンクの小物で統一されたおおよそ彼女のものとは思えない部屋だった。 「ち、違う! これは私の部屋ではない! 私の部屋がこんなき、気持ち悪いピンクに囲まれた部屋なわけがないだろう! 断じて! 断じてだ!」 「なんでこう、指摘されると皆全力で否定するんだろ」  団長がぼそっと呟き、それに対して妙が「築き上げてきたキャラが壊れますからね、必死です」と返した。
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