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「お二人はどちらかというと大人っぽい落ち着いたふいんきですね!」
妙はそう言って「まあまあ」と二人を宥める。そして、「更新されなくてもいいじゃありませんか! こうやって会話をして行けばそのうち更新されるかもしれませんし! 実際【よくよく考えたら】は更新再開されましたし!」と声をあげる。
「【よくよく考えたら】もここもやってること同じだよね……とかツッコんじゃいけないんだよね、わかります」
メイスが一人納得していると、「でも、どうしてまたヒロインばかりが集められたんですか? 他にも個性かぶってない女の子キャラはたくさんいるのに……」と小さく声をあげたのは桃色の髪と黄緑色の瞳を持つ可憐な少女だった。
「まったくです。すでにセリフと描写の書き分けができていません」
それにメタ発言を交えつつ同調したのは黒い長い髪に白い肌を持つ少女。首には懐中時計を下げている。
「それは違うよ、白鴉(しろからす)ちゃん! 書き分けができていないんじゃないの、皆の個性がまだ充分に発揮されていないだけ!」
「それを書き分けができてないって言うんじゃないの?」
呆れ気味の神楽木の言葉に、妙は教卓を叩いて声高らかに叫ぶ。
「むしろこれはチャンスですよ! 今なら今の発言は誰が喋ったでしょう的クイズができますよ!」
「だから描写不足をネタにする暇があったらちゃんと書けばいいでしょう!」
「そろそろ、自虐ネタとメタ発言を禁止しよっか」
神楽木のツッコミに団長はあくびをしながらそう言うと、「ね」と妙を含むクラスメイトに同意を求めるようにぐるりと辺りを見回した。全員渋々頷いて、妙がぽつりと「自虐ネタとメタ発言をこの作品から抜いたら何が残りますかね」と団長に問いかける。返ってきた答えは単純明快。
「多分何も残らないんじゃないかなぁ」
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