【第一話】変わらない日常

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「遅い!」 私を見つけると、その先客は口をとんがらせながら言った。 「おはよ、あさみ」 「おはよじゃない!遅い!」 「ごめんって!また起きれなかったの」 「そんなことだと思ったけどさ」 そう言いながら、親友の小山 あさみ(こやま あさみ)は私の椅子から立ち上がり、隣の席に座った。 「よく遅刻しなかったね」 失礼なことを言う…親友。 「蓮が自転車乗せてくれたから」 本当、蓮がいなかったら遅刻してたと思う。 「ふーん。三坂…ね」 「何?」 「なんでもなーい」 ニヤニヤしながら意味深な発言をするあさみを怪訝な顔で見る。 あさみはよく蓮の話をすると、ニヤニヤする。
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