隣にいたい。

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真っ直ぐに私を見つめる蓮。 周りが何を言ってるのかも、どう見られているのかも、一切気にしていない様子で、ただ私だけを見つめていた。 蓮に見つめられると、急に顔が熱くなる。 火が出そうなほど顔が火照ってきて、そんな顔を見られたくなくて俯く。 「綾?こっち向いて」 蓮にそう言われ、ゆっくりと顔を上げる。 多分、茹でタコみたいになってる… こんな顔、見られたら…蓮に嫌われ、 「可愛い」 嫌われ、る…と思ったのに、蓮の口からは驚きを隠せない言葉が出てきた。 ニコっと微笑み、愛おしそうに私を見る蓮。 想像してた光景とは全く違うから、私はただ目をパチパチしていた。
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