隣にいたい。

39/53
164人が本棚に入れています
本棚に追加
/812ページ
蓮の言葉を聞いて、胸がドキドキいってることを自覚する。 さっきからドキドキはしてたはずなのに、耳に聴こえてきたのは今頃。 蓮は私を身体で感じるようにギュッと抱きしめ、微かに笑う。 「こんなに嬉しい日になるなんて、思ってもなかった。俺、すげぇ幸せ者じゃん…」 噛みしめるように言う蓮。 そんなこと言われたら、止まってた涙が…また、流れちゃう。 「…グス…ん……蓮…」 「我慢すんなよ。俺ん中、いんだから」 蓮の言葉を合図に溜まっていた涙も全部がこぼれ落ちた。 恥ずかしさも愛しさも全部がこぼれ落ちていってるみたいで… 私が泣いてる間もずっと優しく抱きしめてくれていた。
/812ページ

最初のコメントを投稿しよう!