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「…蓮?」
数分間、ずっと抱きしめられていた私は、泣き止み冷静さを取り戻した。
周りのザワザワは、さっきよりも更に大きくなっているようで…人の数も増えてるみたい。
蓮の胸を少し押してみる。
でも、ビクともしなくて、蓮は私の肩に顔を埋めている。
「蓮?…みんな、見てる、よ?」
今更だけど、気になると恥ずかしくて…どうしていいのか分からなくなる。
「それが?どうでもよくね」
私にだけ聞こえる声で蓮はそう言う。
…どうでもよくね、って。
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