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――どうしよう。
加賀美魁(かがみ さきがけ)は戸惑っていた。
果てしない白い空間に見えて有限なるただ真っ白な空間に二人、隅と隅で座っている雰囲気に。
もう一人の方はクドゥア・ホーリィナイ。
以前二人は出会って、拳ならぬ蹴りを交わした仲である。
どんな仲だ。
「……」
そんなこと今はどうでもいい。
今重要なのは、気まずい雰囲気である。
――なんだよこれ。
――火と水なんだけど。
――火とか苦手なんだけど。
――水と相性悪いじゃん。
――なんでこれで雑談できるとか思ったの?
――馬鹿なの?
誰が悪いのか、魁はしらないのである。
悪いのは――
この小説の作者その人である。
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