4/21
54人が本棚に入れています
本棚に追加
/231ページ
総務や積算のお局様方の恐ろしさを知らされたのは、意外にも早く 週明け火曜日の事だった 約束通り、職場では大崎君になるべく視線を合わせないよう努めながら仕事をこなし 社食で理央といつものようにランチタイムを過ごしていた時… ボソボソ隣のテーブルで話している声が聞こえてくる 「うっそ!江川さんが?そこにいる尻軽女と?」 「そーなのよ、昨日、積算の子が見たんだって…」 「…尻軽女のくせに…まだ江川さん狙いなの?」 …耳障りなその声は、明らかにこちらに聞こえるように話している 理央は黙っているが、いい気分な訳がない あたしがキッと睨み付けると そのグループは 「ダサ女が尻軽の真似してもダサいままなのにね~」 「お尻の振り方教わってるんじゃない?」 これみよがしに言いながら、トレイを持って立ち去っていった
/231ページ

最初のコメントを投稿しよう!