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「まぁ、合コンって異性と出会いたい人が行くもんだからな、ある意味当たり前じゃね?」
金曜日、約束通り大崎君と居酒屋で食事をしていた
少しお酒を飲んで
つい、話してしまったあたしのコンプレックス
「でも、なんか、寂しかったの。女友達にまで外見で判断されたみたいで」
「・・・だから、いつも『もったいない』格好だったわけか」
大崎君は小さくため息をついて、テーブルに頬杖をつき、あたしを見る
「ちょっと、何マジマジと見てるのよ」
「ちゃんと見ればわかるよ」
そして、手を伸ばしてあたしの眼鏡を外してしまった
「大きな目も、高く整った鼻立ちも、色の白さも、眼鏡なんかじゃ誤魔化せないもんだぜ」
眼鏡を取り返そうと手を伸ばしたが手が届かない大崎君の頭上高く持ち上げられてしまう
「やだっ!返してよっ」
それがないと、今のあたしは平常心ではいられない
「頼んだ仕事をきちんとこなしてくれるとこも、気が利くとこも」
えっ?なに?
眼鏡を返して欲しくて、話を聞くどころなんかじゃない
「ちゃんと、見てるんだぜ?」
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