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「‥‥‥そか」 大崎君は目を細めて笑うと、サーモンを口に頬張って美味しそうに頷いた お寿司はどのネタも美味しくて あたしの顔は緩みっぱなし 「ほんっとに美味しそうに食べるな」 「だって美味しいもん」 「そんなデカイ口開けて」 「開けなきゃお寿司、入らない」 「『動けない~』とか、今日はなしな」 「…気を付けます…」 ひとしきり食べて、箸の進みもゆっくりになってきた頃 「…戸田に、なんか言われたのか?」 前振りもなく 『何か』って… 「…その…好きだとかなんだとか…」 「言われてない…」 あたしは、何故か大崎君と戸田さんの話をするのが気まずくて 何か含みのあるような言い方になってしまう 「会ったりしてんの?」 「メールとかなら…先週末は大崎君と遊んでいたし」 「家、近いんだろ?平日の夜とか…」 ……なんだろう? 「平日はさすがに…ないなぁ」 お酒を飲んでいる訳ではないのに…
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