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『へ~、そんな事になっていたのか~』
尚子は今は幼稚園で先生をしている
姉御肌の頼れる友人だ
『…で、ついに自覚しちゃったわけだね』
「…そう」
電話を掛けて少し世間話をしていたら、『最近恋しちゃってるでしょ』なんて、どこであたしを見たんだかって話
『だあってさ、声の張りが違うもんね、全然』
「……会社でも言われる」
『でっしょ?オフィスラブ、いいね~』
「片思いだってば!」
大崎君は、あたしが戸田さんに気があると思っているんだから
『…そう思われたままでいいの?…千草は、それでいいの?』
「だって、まだ…」
まだ…
わからない…
人に、臆病だったあたしが
誰かを好きになって
その気持ちを伝えるとか
想いを届けようとするとか
まだハードルが高い…
『ま、同じ会社だから、じっくりもいいかもね』
尚子と話せた事で、大崎君を好きだという自分の気持ちを確認していく
「尚子は、あたしをちゃんと内面で付き合ってくれていたよね?」
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