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駅に向かう2人を見送り、あたしたちは家に向かって歩き始めた
アルコールが適度に回って夜の冷たい空気が気持ちいい
「……そう、なのか?」
「……ん?……」
なんの前振りもなく?
大崎君がチラッとだけあたしを見る
「だから、その…押しの強い……って…」
ああ、それか…
「…自分じゃわからない…そう見える?」
「俺がわかんねぇから、聞いてんだろ」
……そうでした
「………つけて行ったんだな、メガネ」
「そだね、つけちゃってたね」
あたしは、かけていたメガネを外してバッグにしまった
「今頃はずすのかよ」
クスッと笑い、大崎君は自分に巻いていたマフラーをはずして、あたしに巻いてくれた
「酔いがさめたらもったいねぇだろ」
大崎君の匂いのマフラー…
ロゴを見てみると…
『CHANEL』
高級品っ
「CHANEL、好きなの?」
「それ、偽物じゃね?忘年会の景品。channelとかじゃねーの?」
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