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慌てて戸田さんを見たら、怪訝な顔をしていて
「ごめんなさいっ。あのっ・・・あたしも・・・同じこと・・考えていたから、つい・・・」
「本当?それは、嬉しいな」
チラッと見ると、ニッコリ笑顔をあたしに向けてくれていて
目を合わせてなんていられない
「千草さんて、子供達と話してる時はすごい笑顔なのに、俺と話してる時は顔が強張ってるから、嫌われてるのかと思ってた」
嫌ってなんかないっ
むしろ、たぶん、その逆
でも、言えないっ
朝のあたしを、そんな風に見てくれていたなんて
週明けから、あたし今まで以上に意識して歩いてしまいそう
「・・・いえいえ」
うそぉ、あたし、なんで愛想笑いみたいな顔になってんだろう
「じゃあ・・・来週の金曜日は空いていますか?」
さっ、誘われているっ?
あたし、誘われているよっ大崎君っ
来週の金曜日は・・・
「・・・すみません、金曜日は友人と約束がありまして」
被ったっ
大崎君と被ったっ
「そう・・・ですか」
どうしようか
どうしたらいいのかな
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